YAMAGUCHI PROJECT STORY
海底掘削が消失、
仮設道崩壊…潮流との格闘、
自然の威力思い知る
担当者:土木部/積算担当課長・技術者/田底克也
事業名 |
鹿児島10号大崎地区海岸擁壁(2期)工事 |
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住所 |
鹿児島県鹿児島市吉野町地先 |
総工費 |
178,200,000円 |
工期 |
平成26年8月12日~平成27年3月24日 |
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事業概要 |
沿岸道路拡幅の基礎工事。 海岸掘削、基礎方塊ブロックの制作・据付、擁壁設置。 |
沿岸部を走る対面走行の曲線道路で、局所的に道幅が狭いまま取り残された区間の改良工事です。わが社はいわゆる前工事を担当しました。海岸を掘削し、基礎となる方塊ブロックを据え付け、海岸擁壁を設置。その後事業が竣工し、4車線化された道路上部が完成、カーブも緩和。通勤時間帯の渋滞緩和や事故減少に貢献しました。海岸施工は初めての経験で、陸上の常識が通用せず、想定外の事態に心が折れそうになることもありました。海底掘削した場所が一夜のうちに潮流で消失、台風による高波で仮設道路が崩壊…。潮の干満を見極めるため、作業を行わず海をただ眺めた日もありました。「人は自然にかなわない」。技術者として原点を心に刻む、得難い経験でした。
幹線道路の通行規制に配慮。
夜間工事に輝く
東シナ海の“月の道”
担当者:土木部/IT推進課/小濵智紀
事業名 |
国道3号砂岳ロックシェッド撤去工事 |
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住所 |
鹿児島県薩摩川内市西方町外 |
総工費 |
119,016,000円 |
工期 |
平成29年4月3日~平成30年2月28日 |
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事業概要 |
老朽化した覆道(ロックシェッド)の改良工事 |
通行車両を落石被害から守る覆道が老朽化。防護柵等による補強を行った上で、衝撃吸収目的で構造物上部に設置された土砂・コンクリート板、劣化した鉄骨を撤去する工事です。倒壊を予防し、車両の通行を引き続き確保、景観も改善しました。現場は東シナ海に面した幹線道路のため、トラック協会、観光バス協会、漁業協同組合、地元関係者と事前協議。日中は通行を妨げない作業に限定し、夜間に片側交互通行規制をかけ、鉄骨骨組みの撤去を行う工程としました。工事用信号機の位置にも気を遣い、警備員や協力会社と毎日ミーティング。夜間作業時に空を見上げると、満月が輝き、海面に反射して“月の道”が現れました。神秘的な景色に心身が癒された感動を、今も思い出します。
かけられて嬉しかった言葉
「工事のおかげで安心して通行できます」と声が寄せられました。発注者や協力企業、先輩に支えられ、スキルアップを強く実感できた仕事でした。
湧水と軟弱地盤を克服!
阿久根の道を立体交差させ、
交通網を整備
担当者:土木部/IT推進課/遠山浩太郎
事業名 |
鹿児島3号 土橋地区改良工事 |
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住所 |
鹿児島県阿久根市山下地先 |
総工費 |
233,849,000円 |
工期 |
令和2年3月17日~令和3年3月30日 |
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事業概要 |
阿久根川内道路と立体交差する市道・妻井田線を函渠化、 周辺を盛土する工事 |
鹿児島県阿久根市にある市道・妻井田線を、阿久根川内道路(南九州西回り自動車道)と立体交差させ、地下に函渠化する工事です。各都市をより短時間で結び利便性が向上、経済活性化が期待されます。現地確認すると、計画案の迂回路は人家石垣やNTT架線に干渉。作業ヤードも確保できないことが分かりました。すぐに再計画を協議し、付帯工事もコストダウンを提案しました。学校、自治会、住宅等の沿線関係者すべてに工程を説明し着工。現場はシラス層の軟弱地盤で湧水が多く、床掘りで土砂崩壊や地盤沈下が懸念されました。浅層・中層のセメント改良工事を行い、土留柵等を設置したものの、雨が降るたびシラスが流入。ポンプが目詰まりし、水替作業に苦労しました。
かけられて嬉しかった言葉
地元から「ヤマグチさんは施工管理が安心。次も請け負ってほしい」。発注者からは「湧水等で大変でしたね」とねぎらわれました。
日没まで計測重ねる!
ICT舗装工で枕崎山間部の
難所を改良
担当者:土木部/IT業務推進担当課長/馬場洋介
事業名 |
令和2年度国道225号峯尾地区外舗装工事 |
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住所 |
鹿児島県枕崎市東鹿篭地内 |
総工費 |
119,680,000円 |
工期 |
令和2年9月10日~令和3年6月30日 |
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事業概要 |
ICT舗装工による峯尾峠の視距改良工事 |
鹿児島県枕崎市の峯尾峠にある延長約1,000mの区間は、山間部で急こう配やカーブが連続しており、視認性が悪く、無理な追い越し等による交通事故が発生していました。追い越し車線を新たに設置し、カーブを緩やかにする改良工事を実施。通行車両の安全性・快適性が大きく向上しました。この現場でICT舗装工(ICT活用工事)に初めて臨みました。マシンコントロールシステムでアスファルトフィニッシャーを自動制御するため、着工前にメーカーや協力業者と数カ月かけ準備。工事中は、すべての機器が正常に作動しているかチェックし、各層の出来形に間違いがないか、日没まで計測を繰り返しました。工事を無事に終えることができ、大きな自信となりました。
かけられて嬉しかった言葉
発注者から「舗装面の平坦性がよく、車での走行がとても快適だった」との高い評価をいただきました。
かけられて嬉しかった言葉
通勤者や所轄関係者から「道幅が広がり安全性が向上した」「渋滞も起きなくなってありがたい」と連絡をいただきました。